本記事は2018年の1月に投稿したものです。
当時は陸マイラー界は「ソラチカルート」によるANAマイル獲得全盛時代でした。
ポイントサイトからの交換率90%というのは当時から異常な高値であることを多くの人が指摘していましたが、実際にソラチカルート閉鎖のお知らせが出るとものすごい衝撃が走ったのを覚えています。
2021年現在では、この記事に書かれている「LINEルート」や「三井住友ルート」も当時とは状況が変わってしまい有効に使うことはできません。
唯一残っているのが「ANA nimocaルート」ですね。
nimocaルートでの交換率は70%。現時点で最高交換率のTOKYUルートは75%ですので、しばらくはこのあたりの交換率のものが主流になってくるのでしょうか。
東京メトロより悲しいお知らせ
2018年1月9日に東京メトロ To Me Cardより、悲しいお知らせが発表されました。
平素はTo Me CARDをご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。
この度「ドットマネー」との提携サービスは、2018年3月31日をもちまして終了させていただくこととなりました。
つきましては、サービス終了日以降は、「ドットマネー」から「メトロポイント」へのポイント交換サービスはご利用いただけません。
長らくご愛顧を賜りましたお客様には、サービスの終了によりご迷惑をおかけいたしますことをお詫び申しあげます。
これまでご愛顧いただきまして、誠にありがとうございました。
「ドットマネー」と「東京メトロ」のサービス提携が終了し、ドットマネーからメトロポイントへの移行が2018年4月1日以降出来なくなります。
また、上記引用はドットマネーに関するお知らせとなりますが、その他以下ポイントサイトとのサービス提携も2018年3月31日でもって終了となります。
- ドットマネー
- ネットマイル
- Gポイント
- PeX
これはANAマイルを貯めている陸マイラーにとっては衝撃的なニュースです。
私は主に「ハピタス」や「モッピー」というポイントサイトを利用しており、これらポイントサイトで貯めたポイントをANAマイルに交換する際に、ドットマネーを経由したソラチカルートを使用しています。
ANA陸マイラーにとっては、どのポイントサイトを使っていたとしても、このソラチカルートはANAマイルを効果的に手に入れるために必須の交換ルートでした。
ソラチカルート全盛時は陸マイラー界は今よりも盛り上がっていました。なにせ、ハピタスなどで稼いだポイントは90%の交換率でANAマイルを貯めることができていたわけですからね。本記事は2018年当時の情報となります。昔の記録とい[…]
今後のソラチカルートは!?
少なくともこれで、ポイントサイトから90%(0.9倍)という高い交換率でANAマイルに交換できるルートは無くなりました。
メトロポイントからANAマイルへの交換は健在で、その交換倍率も90%(0.9倍)のままですが、ポイントサイトからメトロポイントへの交換が出来なくなってしまいます。
その為、「ハピタス」などのポイントサイトで稼いだポイントを90%(0.9倍)でANAマイルに交換することは出来なくなります。
ハピタスのポイント価値換算(1ポイント=1円)とANAマイルの価値換算(1マイル=3〜10円)を比べると、元々このソラチカルートでの交換倍率は異常とも言える状態でしたので、この措置はある意味仕方がないことでしょう。
そして、このメトロポイントからANAマイルへの交換レートが90%(0.9倍)のまま維持されるのかも現状では不透明です。私の個人的な想定としてはメトロポイントからANAマイルへの交換レートは90%を保ったまま維持されると思っています。
メトロポイントからANAマイルへの交換を中止する、もしくは交換倍率引き下げるという措置は行わず、他のポイントサイトとの提携を終了するという形で対応したということは、メトロポイントからANAマイルへの90%(0.9倍)の交換は残るという可能性が高いとみています。
これは、今回のソラチカルート閉鎖を誰が望んでいたのか?ソラチカルートに関わっているのは「ANA To Me CARD PASMO JCBカード」の発行に携わっている、ANA、東京メトロ、そしてJCBの3社です。
この3社が声を揃えて、今回のソラチカルート閉鎖を意図したとは思えません。このあたりについては「誰がソラチカルートを閉鎖したかったのか?」で改めて考察を行っています。
ソラチカルート終了までにやることは?
「ハピタス」などのポイントサイトでポイントが貯まっている場合、現状私達が取れる選択肢は以下の通りです。
- 3月31日までに少しでも多くメトロポイントに移行しておく
- 一旦ポイントサイトに残して別のルートを探る
- 今のうちから、代替となる別ルートを使ってANAマイルへの交換を始める
選択肢1.はメトロポイントからANAマイルへの90%(0.9倍)の交換はしばらく有効だろうという前提です。
逆に、メトロポイントからANAマイルへの90%(0.9倍)のルートも閉鎖される、もしくは交換レートが改悪されるだろうという前提であれば選択肢2.か3.となります。
今のところ私ではどちらが良いのかは判断できませんが、4月1日以降どうするかを考えながらも、いずれにせよ2ヶ月しかありませんので、持ち出せる分はハピタスから持ち出してメトロポイントに送っておこうと思っています。
ソラチカカードの特性として、メトロポイントからANAマイルのへ交換そのものが閉鎖されることは考えづらいですし、先ほどの説明の通り、メトロポイントからANAマイルへの交換レート90%(0.9倍)は改悪されないと思っているからです。
ソラチカ代替ルートはあるのか?
候補として考えられるのは以下の3ルートです
- nimocaルート:70%(0.7倍)
- 三井住友ルート:60%(0.6倍)
- LINEルート:約81%(約0.81倍)
「ANA VISA nimoca カード」を利用する「nimocaルート」
昨年「ANA VISA nimoca カード」が発表されて一時期ちょっと話題になりました。
ANA VISA nimoca カードは、九州で利用されている交通系ICカード「nimoca」とANAが提携し、三井住友カードが発行しているクレジットカードです。
このカードで貯めたnimocaポイントは、10nimocaポイント=7ANAマイルとして、交換率70%(0.7倍)でANAマイルに交換することが可能です。
また、このルートの特長としてはソラチカルートに存在していた月20,000ポイントという上限が存在しません。
ハピタスで貯めたポイントであれば、以下のようにANAマイルに交換できます。
- ハピタス → PeX → nimoca → ANAマイル
ソラチカルートの90%(0.9倍)には若干劣るものの、このnimocaルートは70%(0.7倍)という高い交換率を誇ります。
ソラチカルートってご存知ですか?2019年以降に陸マイラーになった人には馴染みがないかもしれませんね。2018年1月9日に発表されたソラチカルート閉鎖のお知らせ直後は、当サイトにも「ソラチカ 閉鎖」などで検索してくる方がずい[…]
このルートにはANAが絡んでいます。このルートの確立、つまり「ANA VISA nimoca カード」が発行された時期も2017年12月と、ソラチカルート閉鎖のお知らせの直前です。
これが単なる偶然とは思えません。
そう考えると、nimocaルートが出来た経緯と今回のソラチカルート閉鎖には大きな関連性があると思われます。
ソラチカルート閉鎖に先立って用意された代替ルートが、このnimocaルートと見るのが妥当でしょう。
この先、ANA陸マイラーにとっては必須の交換ルートになってくると想定しています。
確かにソラチカルートの交換率90%に比べると、このnimocaルートは交換率70%と見劣りしますが、逆に言えば、ANA陸マイラーに与えた交換率90%はちょっとやりすぎだったな…70%ぐらいが妥当かな、と判断されているとも受け取れます。
いずれ交換率70%を上限とするという前提で、LINEルートなどのnimocaルート以上の交換率を持つルートは閉鎖されていく可能性が高いです。
「ANA VISA nimoca カード」は、クレジットカードの特性が「ソラチカカード」とかなり似ています。
ANAマイルへの交換率を70%に下げた「ソラチカカード」のようにも見えます。
共通点は以下の通りです。
- ANA一般カードとして年会費が2年目以降2,000円
- 入会、継続ボーナスとして1,000マイルが貯まる
- 貯めたポイントはANAマイルへの高い交換率で移行可能
- ANAとの提携先は交通系ポイント
- クレジット決済用としては、他に目立つ特徴はない
大きな違いは、カードの発行元がJCBから三井住友カードに変わったことで、国際ブランドが「JCB」→「VISA」になったことぐらいです。
今後nicamoルートを使う/使わないどちらにせよ、陸マイラーにとっては、年会費2,000円で1,000マイル(1マイル=2円)を手に入れることができるカードですので、「ANA VISA nimoca カード」は作っておくことをおすすめします。
「ANA VISA nimoca カード」をこれから作る方は、以下の記事を先に読んでいただくことをおすすめします。
ただ、「nimocaルート」にはひとつだけ大きな欠点があります。
主に九州に設置されているポイント交換機を使わないとANAマイルに交換が出来ません。
これは、昨年末に「ANA VISA nimoca カード」が発行されたばかりで、交換ルートのシステム化が追いついていないだけだと思います。
本当は交換ルートのシステム化が完了してから「ANA VISA nimoca カード」を発表すればよかったのですが、2018年1月9日のソラチカルート閉鎖の発表に間にあわせる形で、2017年12月に急遽発表となったために、このような事態になっている。。。これはあくまで推測ですけどね。
ポイント交換機設置場所は以下の通りとなります。
福岡地区
・nimoca総合カウンター
∟(天神・久留米・砂津・黒崎)
・西鉄天神高速バスターミナル(乗車場)
・博多バスターミナル(1F・3F)
・西鉄福岡(天神)駅 北口改札
・ソラリアプラザ(1F)
・ソラリアステージ(B2F)2ヶ所
・天神コア(1F)
・大橋西鉄名店街(B1F)
・エマックス・クルメ(2F)
・西鉄二日市駅
・西鉄小郡駅
・西新ゴルフセンター
・ゴルフウエスポ
・西日本シティ銀行大名支店
・かしいかえん
∟(正門ゲート横売店・サービスセンター)
・福岡ビル(1F)
・大丸福岡天神店(B2F)
・福岡三越(B2F)
・チャチャタウン小倉(1F)
・井筒屋小倉店(1F)
・福岡パルコ本館(5F)
・福岡銀行(天神地下街プラザATMコーナー)
・西鉄グランドホテル(1F)
・西新パレス(1F)
・貝塚駅
・にしてつストア各店舗(中州川端店除く)以下15店舗
美鈴の杜・東郷店・四箇田店・小郡店・三苫店・リバーウォーク店・岡垣店・千早店・薬院店・別府店・天神店・朝倉街道店・太宰府店・長住店・大橋店
大分地区
・めじろんnimoca総合カウンター
・大分バス総合案内所
・北浜バスセンター(亀の井バス)
・JAべっぷ日出 旬の館石垣店
・JAべっぷ日出 旬の館日出店
熊本地区
・熊本市役所(1F)※平日のみ
・熊本銀行水前寺支店内ATMコーナー
・熊本銀行下通ファミリープラザ内ATMコーナー
宮崎地区
・宮崎交通(宮崎駅バスセンター)
・宮崎交通(宮交シティバスセンター)
・宮崎太陽銀行(本店営業部)
・宮崎太陽銀行(アートセンター店)
函館地区
・函館市企業局アクロス十字街(1F)
・函館市役所(1F)
・丸井今井函館店
・函館駅前バス案内所
・函館市役所亀田支所
・コープさっぽろ湯の川店
今のところnimocaルートは交換上限がありませんので、nimocaポイントに集約しておいて、九州地方に行く機会がある際に、まとめてANAマイルに交換するという手もあります。
私も東京在住なので、頻繁に交換機に行くことはできませんが、15,000マイルほどで福岡までの往復特典航空券が手に入りますので、ふらっと観光がてら行ってみようかなと思っています。
三井住友カードを利用する「三井住友ルート」
「ANA VISA nimoca カード」、「ANA VISA ワイドゴールドカード」など、三井住友カードが発行しているクレジットカードを利用していれば使えるルートです。
要は三井住友カードでクレジット決済した際に貯まる「ワールドプレゼント」に、ポイントサイトなどで貯めたポイントも集約していくルートになります。
例えばハピタスからの交換ルートとして考えると、
- ハピタス 20,000ポイント → PeX 200,000ポイント
- PeX 200,000ポイント → ワールドプレゼント 4,000ポイント
- ワールドプレゼント 4,000ポイント → ANA 12,000マイル
20,000ポイントが12,000マイルに交換できますので、交換率60%(0.6倍)です。
上記3番のワールドプレゼントからANAマイルへの交換は、ボーナスポイントとして扱われますので1ポイント=10マイルではなく、1ポイント=3マイルとなります。
メリットとしては、ANA陸マイラーであれば「ANA VISA ワイドゴールドカード」を持っていることが多いので、既存の仕組みを利用してANAマイルに交換できるところです。
「ANA VISA ワイドゴールドカード」を使用する中で貯まるボーナスポイントをマイルに交換する際に、まとめて交換すれば良いので、手間がかかりません。
ANAマイルを貯めるために、余計な手間をかけたくないということであれば、このルートが最適です。
LINEポイントを経由する「LINEルート」
2018年4月以降しばらくは、このルートが最も有力になるかもしれません。
このルートは最終的にメトロポイントからANAマイルへの交換ルートを使用しますので、他の代替ルートに比べて約81%という高い交換率を誇ります。
一応、ソラチカカードを利用したソラチカルートを通ることから「新ソラチカルート」なんて呼んでいる人もいますが、名称が紛らわしいので、私は「LINEルート」と呼んでいます。
ただ、個人的には強い懸念を抱いています。
これまでメトロポイントへの交換の入り口は、このLINEを含めてドットマネーやGポイント、PeXなど複数ありましたが、LINE以外の入り口が閉鎖されてしまったため、メトロポイントを経由したマイル交換が、このLINEルートに集中する形となります。
これまである程度分散していた交換ルートが、LINEポイントからメトロポイントへの交換部分に一極集中するのは、どう見ても異常としか思えません。
なぜ今回のソラチカルート閉鎖に際して、このLINEルートだけが残されたのか?を突き詰めて考えていくと、このLINEルートに残された時間はあまりないような気がします。
個人的には、nimocaルートがオンライン対応出来るまでの間のみ、このLINEルートが残されているのではないかと思っています。
ANA陸マイラーとしては、2018年3月31日でソラチカルートが閉鎖されて残念だったね。というだけではなく、この交換ルートの変動は2018年4月以降も動きがあるものとして心構えしておいた方が良さそうです。
ちなみに、このLINEルートの交換率を「約」81%としているのは、正確に81%とはならない事情があるからです。
ざっとルートを図示してみると、こんな感じです。
見ているだけで頭が痛くなるような交換回数です。そして、ざっと見た感じ23,700ポイントからスタートして18,000ANAマイルになっているので、交換率が81%になっていないのが分かりますか?
多くのサイトでは、以下のロジックでLINEルートの交換率を81%と紹介していますが、実はこのルートはそんなに単純ではなさそうです。
- LINEポイントからメトロポイントへの交換率が90%
- メトロポイントからANAマイルへの交換率が90%
- 90% × 90%だから、つまり81%
詳しくは、
こちらの記事をご参照ください。ハピタスを活用してANAマイルを貯める ソラチカ最短スケジュール LINEルートの交換方法と交換率( 本記事) nimocaルートによる交換方法本記事で主題としている「LINEルート」は残念ながら2019[…]
ソラチカルート終了に伴う代替ルートまとめ
従来のソラチカルートが閉鎖されたことにより、2018年4月以降はこれが正解だ!というところは、まだ確立されていません。
ANAマイル交換業界(?)の動きが流動的すぎるからです。
もし、あなたが2018年4月以降どうしようかと悩んでいるようでしたら、おすすめは以下の通りです。
- 当面は交換率81%となる「LINEルート」を使用するために、LINEカードが使える状態にしておく
- 同時に「ANA VISA nimoca カード」を発行して「nimocaルート」を開通しておく
- 将来的に「LINEルート」が閉鎖されたら、速やかに「nimocaルート」に乗り換える
懸念点としては、LINEルートの煩雑さです。ANAマイルの交換率を81%に近づけるべく最大化するには、ちょっとした計算が必要になります。
面倒だと思う方は「三井住友ルート」の方が安心です。
nimocaポイントからANAマイルへの交換機の近くにお住いの方は、最初から「nimocaルート」でもいいかもしれません。
くれぐれも「ANA VISA nimoca カード」を作る時には、ANAマイルの4重取りを忘れないでください。
そして残念ながら、我々ANA陸マイラーとしては、自分たちでこのあたりをコントロールすることが出来ませんので、様々な思惑によって振り回されてしまうことは否めません。
周りの状況や動きに注目しながら、冷静に見極めていくことが大事ですね。
効率的にマイルに交換できるルートを検討するのも大事ですが、まずは交換すべきポイントをしっかり貯めていることが前提です。
どんなに高い交換率のルートを見つけても、交換するポイントが僅かでは、受けられる恩恵も僅かなものになってしまいますからね。
交換ルートの動きに左右されることなく、引き続きハピタスなどのポイントサイトをしっかり活用して、たくさんのポイントを貯めていきましょう。